肌感覚がなによりも大切

 青葉若葉が心を和ませ、薫る風がやさしく肌を撫でてわたっていく季節を迎えました。 お肌の調子はいかがでしょうか。

五感のなかでも独特の ” 触覚 ”

 さて、風がそよぐのを感じるように、私たちの肌はさまざまなことを感知しています。 人の五感のなかでも ” 触覚 ” は、ほかの感覚とはいささか異なります。 それは、目、耳、鼻、舌、といった特殊な知覚器官を持たず、肌全体に存在する神経で感じしている、という点です。 考えてみれば、独島の感覚ですね。

 そういえば、” 肌 ” にちなんだ表現にも、全体的な ” 雰囲気 ” をあらわすものは多いですね - 「肌が合う」「姉御肌」「ひと肌脱ぐ」などなど。 ” 触覚 ” は、ものの形や質感・温度といった情報を得たり、あるいは圧力や痛みを感じとる、といった役割を担っていますが、もうひとつ、感情を呼び起こす、という大切な側面ももっています。

人は出会いかたで、相手にいだく印象が変わる

 バーディーン(Bardeen、1971年)という学者の実験によれば、人が他人と接するときのあり方で相手にどのような印象を持つか、について興味ぶかい結果が得られたそうです。

 すなわち、人が同一の他人と、

 ① 身体的な接触だけをおこなう(目かくしをして、話もしない(声を聞かない))

 ② 見るだけの接触ををおこなう(話はせず、身体的接触もしない)

 ③ 話をするだけの接触をおこなう(目かくしをして、身体的にも接触しない)

の3通りで出会った場合、相手に対する印象にどのような違いが出てくるか、を調べてみたところ、

 ① の ” 身体的な接触 ” だけの出会いでは、相手に対し「信頼できる」「温かい」といった印象

 ② の ” 視覚的な接触 ” だけの出会いでは、「冷たい」「こっけいだ」という印象

 ③ の ” 聴覚的な接触 ” だけの出会いでは、「距離がある」「形式的」といった印象

をそれぞれ抱いた、という傾向があることがわったというのです。 もっとも、この結果は西欧文化に裏づけられており、抱擁や握手といった行動が日常的とは言えない日本人においても完全にあてはまるかどうか、というと疑問もあります。 しかしながら、どうやら私たち人間が、肌による ” ふれあい = スキンシップ ” によって、お互いに親愛の情を伝えあうように発達してきたようである、という説明には一定の説得力を感じます。

大切な肌を慈しみ、肌理(きめ)をまもる

 このように、肌(皮膚)は神経の到達点でもある大切な感覚器官ですが、一方で、皮膚全体の重さは、2.5 ~ 4.5 キログラム、広げると 2平方メートルくらいにもおよぶ、私たちにとってはある意味 ” 身体中で最大の器官 ” とも言えます。 そして、私たちを外界の熱や寒気、細菌などから守ってくれています。 また、進化の結果、海から上がり陸上で生活するようになった私たちの身体の内から水分を逃さないはたらきもしてくれています。

 これほど重要な役割をはたしてくれている肌を大事に慈しんであげたいものです。

 ” 肌理 ” と書いて ” きめ ” と読みます。 肌が単に整っているだけでなく、しっかりとした密度の高い ” きめ ” を感じさせる字ですし、きちんとしたロジックやセオリーでケアしてあげることで手に入れることが良いようにも感じますね。

 また、とりわけ顔には、ほほや唇など、指先に次いで 触れたものの特徴を識別できる ” 高次の肌感覚 ” が存在するとされています。 化粧品によるスキンケアの大きな役割には、美しい ” 肌理 ” を守り、繊細な ” 肌感覚 ” が、快く感じるような ” 肌触り ” をつくっていく、ということがありますね。  

 

 


 

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