そもそも「 アミノ酸 」とは?

 「アミノ酸」は私たち生命体そのものを形作るものです。 

 たとえば、鏡にうつるご自身の顔を見てみましょう。

 今日のお肌の状態はいかがですか? 色つや、なめらかさ・・・など、いい感じでしょうか?  

 ほほや額に触れると弾力が感じられ、まばたきのたびにまぶたが繊細に動きます。 よく見ると、血管がうっすら見えることもあるかもしれません。 触った手は指先まで動かすことができ、爪もきれいに整えられていますか?  眉、まつげの生え具合はどうでしょう。 あるいは髪はウェーブがかかっていますか? それともしっかりとした直毛でしょうか?

” 美 ” と ” 健康 ” のさまざまな場面に登場する 「 アミノ酸 」

 じつは、今観察された部分のほぼすべてに 「 アミノ酸 」がかかわっています。

 肌やその弾力のもととなるもの、手指やまぶたを動かす筋肉、血管とそこを流れる血液、爪、眉やまつげ、毛髪・・・これらにアミノ酸が存在している、ということです。 

 ヒトの身体を構成する成分でもっとも多いのは水分で、じつに体重の60~70パーセントにもなります。 水分に次いで多いのがタンパク質、体重の約20パーセントを占めています。 体重50キログラムの方であれば、およそ10キログラムがタンパク質である、ということです。 

え⁉ アミノ酸は20種類だけ?

 このタンパク質が、わずか20種類のアミノ酸を基本的な材料としてつくられているのです。 先述の50キログラムの体重の方なら10キログラムのアミノ酸を体内に持っている、と言いかえることができるわけです。 もっとも進化した動物であるヒトの身体のタンパク質は約10万種類と言われ、肌や髪、皮膚をしっかり形づくり弾力をもたらすコラーゲン、心臓や胃腸をはじめとする各種臓器や筋肉、もタンパク質です。 また、神経伝達物質やビタミンのもととなる物質( 前駆体 )やある種のホルモン、酵素など重要な生理活性物質、エネルギー源、など、アミノ酸はさまざまなものに利用されています。

 タンパク質は生命活動を支えています。 この膨大な種類のタンパク質とその大切なはたらきがわずか20種類のアミノ酸でつくられていることは、生命の驚異と言っても過言ではないでしょう。 

 少ないピースの組み合わせにより多種多様な形がつくられているさまは、さながらブロックの ” Lego ” のようなイメージです。 アミノ酸がひとつひとつの Lego ブロックのようなものにたとえられます。

 ブロックでなにかをつくるときには、たとえば、Lego の凸に凹をさして、どんどんつないでいきますね。

 アミノ酸は、化学的には 「 アミノ基 (-NH2 )」と 「 カルボキシル基 (「酸基」とも言います、-COOH)」を持つ物質を指します。 このアミノ基とカルボキシル基が、Lego の ” 凸 ” と ” 凹 ” に役割をはたして、いくつものアミノ酸がつながっていくわけです。 

 アミノ基とカルボキシル基を持つ化学物質であればアミノ酸と言えますから、本来は20種類どころか、いろいろな形をとりえます。 実は、自然界ではおよそ500種類ぐらいのいわゆる 「 アミノ酸 」の存在が確認されています。 でも、美容と健康の世界では、生体タンパク質を構成する20種類を中心に考えることで、十分ケアの目的に足ると思います。 健やかな美しさを目指すには欠かせないアミノ酸をどのように身体にとりこみ、使いこなしていくか、といったことを意識していきたいものです。

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